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B&W MATRIX801 SERIES2 の特徴

■B&Wの人気を決定づけたMATRIX801 SERIES2

 

 

 

オーディオファンなら誰しもが知る英国のB&W(Bowers & Wilkins)。そのB&Wの名をいっきに広めたのが、今や世界中のレコーディングスタジオでモニタースピーカーとして採用されている801です。

MATRIX801 SERIES2は、名前からも分かる通り、その2代目ですが、801を語る上で、このモデルを外して語ることはできません。それは、=このモデル抜きに「スタジオモニタースピーカーの歴史を語ることができない」という意味でもあります。

 

 

 

なぜなら、その名の通り。このモデルで801という希代のモニタースピーカーがMatrix(マトリックス)構造を用いたから。

B&Wは、ケブラーコーンをはじめ、オーディオファンならずとも知っているようなスピーカーにおける幾多の特許技術を所有していますが、その中でもマトリックス構造は、B&Wにとって、文字通りの『屋台骨』となっている技術と言っていいでしょう。

簡単に説明すると、スピーカーの筐体に骨組みを組みこみ、キャビネット(あるいはキャビネットパネル)の発生させる反射音による影響を押さえる技術です。

反射音は、その方向によって、元の音の特定の周波数を強調させたりする『カラレーション』という現象を引き起こします。つまり、スピーカーキャビネット自体が元の音を歪曲させるわけで、エンクロージャーが大きければ大きいほど、それは起きやすくなります。

詳しいことは、オーディオを研究されている博士にでもおまかせするとして、これを軽減させることは、スピーカーを作っているオーディオメーカーにとっては大きな命題でした。

この現象を軽減・極力ゼロに近くすることに成功したのがB&Wの『マトリックス構造』です。

 

 

 

MATRIX801 SERIES2登場は、初代801の8年後、1988年。マトリックス構造そのものは、その2年前、1986年に名前通りの『Matrix1』で初めて搭載されました。

が、特に日本のオーディオマニアの間では、その「偉業」とは裏腹に、まったく無名なスピーカーでした。

当時、輸入元であったナカミチ製作所(その後、マランツに移行)が熱心ではなかった(?)ということもあるのでしょうが、そもそも、日本でMatrix1が発売されたのが1988年。MATRIX801 SERIES2の登場と同じ年だったのです。

この時点から『マトリックス構造』は、国内のオーディオファンの間でもいっきに評判になりましたが、その賛辞は、あくまでMATRIX801 SERIES2(もしくはMATRIX802 SERIES2)に与えられたもの、と言っていいでしょう。

 

 

 

ユニット構成は、初代801とまったく同じ。30cmウーファー + 12.6cmケブラーコーンスコーカー + 2.5cmメタルドームツィーターで、エンクロージャーの大きさもほぼ同じですが、重量は6kgも重くなっています。

 

MATRIX801は、この後SERIES3へ「バージョンアップ」した後、Nautirusシリーズへ、その後はDiamondシリーズへと移行していきますが、名前から消えても、マトリックス構造は進化しながら受け継がれています。

 

 

 

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