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Western Electricの歴史

 

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Western Electricは、数々の発明を行ってきたアメリカの老舗電機機器メーカーです。Western Electricと言えば、アメリカ最大の電話会社であるAT&T社がカバーしている地域で使用されている家庭用電話機や公衆電話機、長距離電話のあらゆる部品機器を製造していたことで知られていますが、1928年に日本で言う受信機と送信機が一つになった電話機をWestern Electric社が開発しました。

 

また、Western Electric社は電話関連事業の他では真空管開発にも力を入れていまして、その歴史は非常に古く、1883年にあのトーマス・エジソンがエジソン効果を発見してからわずか15年ほどでWestern Electric社は三極管の生産をスタートさせました。

 

1912年には、三極管を利用したアンプの試験も開始して、1920年頃にはWestern Electric社オリジナルの真空管アンプがオーディオマニアの間で絶大な人気を集めていました。電話関連事業が有名だったWestern Electric社が何故、オーディオ業界でここまで支持されることになったのか。それはWestern Electric社の電話機製造技術で培われた精密機械製造に対する技術力が非常に高かった為、全ての音響機器に対しても優れた技術を発揮出来たからです。

 

中でもWestern Electric社製の真空管アンプ・WE124に使用されていた多極出力真空管・350Bは、オーディオマニアの間でも特に人気が高いのですが、そのデメリットとして挙げりとすれば、安定した電流を流す為には数十分もの時間がかかる物もあり、真空管アンプ初心者には扱いにくい製品です。メリットとしては、とにかく音が良い事と耐久性にも優れている事で、100年近く経った現在でも現役として映画館などで使用されているところもあるほどです。

 

老舗電機機器メーカーであるWestern Electric社はアメリカでの貢献度も高いのですが、日本にも多大なる影響を与えている企業なのですがご存知でしょうか。実は、日本を代表する電機機器メーカー・NECが創業するキッカケを作ったのがWestern Electric社で、NECの株式を54%保有することでNECと共に日本で初めての合弁会社となりました。合弁会社としてNECが創業した後も、Western Electric社からウォルター・カールトンがNECへ在籍することになり、NECへ大きな業績を残した一人となりました。

 

 

 

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