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B&W Matrix 805Vの特徴

■とにかくよく鳴る!B&W『Matrix 805V』

 

 

 

B&WのMatrix805Vは、同社のスタジオモニターとして名高い801のマトリックス構造をそのまま受け継いで小型化した2ウェイスピーカーです。

構成は、同社の特許でもあるケブラー繊維を用いたコーンの16.5cmウーファーとハードドームツィーター。プロミュージシャンなどに好んで使われているようで、彼らのシアタールームやオーディオルームに、その専用スタンドとともに、さりげなくMatrix805Vが写っていたりします。

 

 

 

小型ながら非常に解像度に優れたスピーカーで、評価は総じて「とにかくよく鳴る!」。口の悪いオーディオマニアなどからは「801よりよく鳴る」とまで言わしめるほどです。

801は30cmウーファーから構成される4ウェイですが、B&Wは、801のマトリックス構造をそのままMatrix805Vに採用。エンクロージャーからツィーターを外部に出している独特なデザインもそのままです。

欧州メーカーのB&Wらしく、発売当初からバイワイヤー端子を備えており、もし、Matrix805Vが「よく鳴らない」のであれば、それはアンプの力量によるものでしょう。

そう言い切れるほどに、B&W・Matrix805Vは、とにかく、よく鳴るスピーカーです。

 

 

 

 

Matrix805Vは1991年の登場、価格は1本28万円でした。

以降、シリーズとして現代まで基本が変らないまま継承されており、今ではシアタールームスピーカーとしても高い人気を誇ります。

特に、16.5cmウーファーは(いかにケブラーコーンと言えど)シアターとなれば低音が不足しがちですから、スーパーウーファーを要するシアター用としてこそ適しているとも言えます。

むろん、Matrix805V開発当初、そこまでの用途を考えたかどうかわかりませんが、1980年には、すでにレーザーディスクが登場していたくらいですから、単なるオーディオ用スピーカーだけが目的ではなかったかも知れません。それほどに解像度に優れています。

 

 

 

 

そうした意味でも、オーディオ紙、またはオーディオファンの間で、同じような口径のウーファーを持つYAMAHAのモニタースピーカーのベストセラー『10M』と比較されたりしますが、エンクロージャーの容量を見ても、これはもう比較にならない、と断言してもいいでしょう。

YAMAHAの10Mが、B&Wの801シリーズと並んでよくスタジオモニタースピーカーとして採用されているのは、当時、「ラジカセブーム」が起き、リスナーにどのような音で聴こえるのかをモニターするため普及したもので、いわばそのための16cmウーファーであり、Matrix805Vとは開発意図からしてまるで異なります。

 

 

 

 

Matrix805Vは、それほどに広くない環境下で、とにかく「良く鳴る」ことを命題として生まれました。そしてそれは、独自のマトリックス構造とケブラーコーンによって、みごとに成しとげているスピーカーなのです。

 

 

 

 

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